サクラドロップス


・・・・・・
    ・・・・・・  ・・・


「やだ、アタシこんな所で、何してんの?」


唇に触れた、サクラの花びら。


アタシは我に返ると、くるっと周囲を見回した・・・

校庭を囲むように植えられている桜の古木。

記憶に懐かしい校舎・・・


・・・アタシの母校だし。


「サクラ?サクラ連れて高校なんか・・・何の用があったっていうのよ?やっば、アル中一歩手前かな。マジで覚えてないし」


と、独り言を呟いて溜息をつく。

「サクラ、おいで?帰ろう」

どこかしらソワソワと、まるで誰かを探しているようにも見えるサクラをケージに入れて、アタシはその場を後にする。

ほんとちょっと、怖いんだケド。


駅まで歩いている途中で、思い立って安藤に電話をかけてみる。

もしかしたらアタシは、昨日記憶をなくすほど飲んだのかもしれない。

・・・・・・が。


『イエ、昨日はユキさん、定時で帰りましたよ?一昨日は・・・あの、アレでしたけど、ここ一週間位、ユキさん早く帰ってるじゃないですか』


と、言われてしまった。

・・・どういうことよ。