サクラドロップス


10回20回・・・30回コールを鳴らしても

携帯から、ツバサくんの優しい声は聞こえなかった。

「やだ・・・どうして??」

携帯を片手に、アタシは意味がないと思いながらも、エレベーターの(↓)向きのボタンをカチカチと何回も押した。

ウチの会社が入っているビルは30階建てだけれど築年数は古く

エレベーターの動きも遅い。


イライラしながら、リダイヤルを押して、もう一度携帯を耳にあてる・・・


けれど

やっぱり

ツバサくんは出ない。

「やだ・・・ツバサくん・・・!」


フッと・・・

帰ってあの部屋にツバサくんがいないのかと思ったら、切な過ぎて涙が零れた。

こんなところで、何泣いてんの?

会社に私情を持ち込むのはルール違反!


そう、思うのに

あとから、あとから、溢れて、止まらない涙。