な…何?
私はそのまま彼から目を逸らし視線を前に戻すと高鳴る胸を押さえて玄関へと逃げ込むように入って行った。
―――
ピンポンパンポーン
『二年E組、桜井杏奈さん。
至急、生徒会室まで来てください』
………は?私?
そのまま教室に入って始業のチャイムが鳴る前に流れた校内放送に私は食べかけていたクッキーをポロリと落とした。
「あら、早速きたわね」
由依が面白そうに言う。
「きたって…。
ど、ど、どうして…」
「いいから。早く行きなさいよ。
それは食べておいてあげるわ」
由依は私の手からクッキーの袋をサッと奪うと私の背中をトン、と押した。


