固まる私に一声かけてから由依は何事もなかったかの様にスタスタと門を通り抜けて行った。 「杏奈?行こう?」 光太に背中を押されながらゆっくりと彼に近付いていく。 「お…おはようございます…」 恐る恐る挨拶をしながらちら、と彼を見る。 「……おはよう」 微妙な間を空けてから結城くんが答えてくれた。 ボワッと顔が熱くなる。 な、何赤くなってんの、おはよ、って言っただけでしょ。 だけど…思い出しちゃう。柔らかな彼の唇…。 いや、いや、いかん。 平常心、平常心。