「さ、…言って?どうする…?」

え…、そんな…。

「怖い?逃げ出したくなったのか?」

私の心までもを見透かすような、
危険で深い、視線。


「…違う。そんなんじゃないの。

私…、きっと……足りなくなる。
本気と偽りの……区別が出来ないよ」


泣き出しそうな私の手を、結城くんがキュッと握る。

「大丈夫。本気上等。
俺に任せろ。心配するな」

……?どういう意味なの…?


だけど…、見てみたい。
その意味を、知りたい。


――――「私で…いいかな」

彼の目を真っ直ぐに見て訊いてみる。