俺は春に杏奈と心を通じ合わせてからずっと、もう、いいじゃねぇか、って位どっぷり彼女にハマっていた。 可愛くて大切で、アイツ以外の事はどうでもいい、とさえ思うほどに。 ――――。 「あらあ!!柊ちゃん! 杏奈とそこで会わなかったの? さっき出て行ったわよ」 彼女の家の手前で車を降りて、駆けて来た俺に店先でママさんが言った。 「あれ?待ち合わせは十時じゃなかったかい? まだ少し時間があるのに」 奥からパパさんも俺に声をかける。