私は顔を上げて彼を見た。 「…?ごめん、意味が全く解らない」 「…いんだよ。解らなくて」 そう言って彼は私のおでこをピン、と指で弾いた。 「…いだっ」 そして、またクスクスと魅惑的に笑いだした。 「…ね、柊…、ごめんね? 私…、お金の話とか…、ひどい事、言ったね。 聞いたの、学校の事」 「…あ?…ああ、そんなの、どうでもいい。 杏奈がいてくれたら」 ……ぶっきらぼうだけど、彼の言葉は胸にストン、と心地よく入ってくる。