ママが期待する様な…、男女の関係なんて、想像すら出来ない恋愛初心者の私だけど……、 ただ、柊の唇の感触は、知ってる。 優しくて…、切なくて、柔らかな…。 「…どした?」 ジッと見ていた唇が動いて訊いてくる。 「………」 何も言えない。 ……キスしてほしいなんて…言えない。 「来いよ」 彼が私を呼ぶ。 おずおずと彼の前に行く。 柊は私を自分の横に手を引いて座らせた。 ………抱っこじゃないんだ。 …残念…、って、私、 何を残念がってるのよ!?