「神様は柊に性格以外の全てを良くしてくれたんだね!」

「おま…。コロスぞ」

「え。褒めてるんだよ?」

「褒められてムカつくかよ!」

「うわあ!!」


走って逃げ出した彼女を追いかける。

「きゃあ!ごめんて!」

「許さん!」


彼女の手をキュ、と掴み振り向かせた。

上気した頬に荒い呼吸。

ふざけて少し走っただけなのに、何だ、この色気は。

堪らなくなってそのまま抱き締める。

今日俺は何度、お前をこうして胸に包んだだろう。