売店の側のベンチまで歩いて来ると、彼女は俺をそこに座らせて俺の目を覗き込んだ。 ……ドクン。 俺の脈が反応する。 おかしい。 おかしいぞ、俺。どうしたんだ。 「飲み物でも買って来ようか。 柊はコーヒーだったよね?」 そう言って、繋いでいた手を杏奈はそっと離した。 ………。 嫌だ。離したくない。 俺に背を向けた彼女に後ろから抱きついて捕まえる。 「!きゃ!!」 すとん、と杏奈の身体が俺の膝の上に落ちてくる。