―――それから学園近くのカフェに二人で入ると俺は彼の前に一通の手紙を差し出した。
「何だこれ」
「読んで」
「……?」
彼はカサカサと封筒の中から手紙を取り出すと、素直にそれを読み始めた。
あっさりと俺の指示に従う今日の柊に少し驚きつつも、それを顔には出さなかった。
やがて読み終えた柊が顔を上げて俺を見た。
「………何?誰が書いたんだ」
「うちの病院から一年ほど前に退院した九才の女の子さ」
「…で?俺に何を頼むんだ。
………金か?」
彼がバカにした様な目付きで俺を見ながらそう言った瞬間、俺はカチンと来て彼を睨んだ。


