「俺はどうでもいいけどな。 結城コンツェルンが例え明日には潰れても。 ………俺のもんじゃねぇし」 「………」 俺は咄嗟に彼の方を見た。 ネクタイを締めながら平然としている。 ………どうでもいい? 日本の経済を左右する自分の家の財閥をそんな風に言う柊の真意が分からない。 毎日一緒にいるし、コイツとの時間は唯一俺が自分らしく居られる時だ。 だけど、分からない。 柊という男は謎が多すぎてつかみ所がない。 俺はまだ、彼を半分以上知らないんじゃないだろうか。