「は~い!じゃあ、新しい席に机を移動して~!」

担任の金田先生がみんなに呼びかけた。

「ねぇ、李来と美樹~うちらってどこの席だっけ?」

私は、ごく普通の中学2年生の新藤亜嘉梨です。ただいま、斜め前の席だった泰雅に片想い中です。


今日は席替えがある。

今回の席替えは、林間学校の班決めをかねてるから、好きな人どうしで組んだ。

でもうちは、、、愛しの泰雅とは同じ班になれなかった(涙)

「亜嘉梨はねぇ、、、、廊下側の一番後ろだよ!」

「ありがとう☆李来はどこ?」

李来は同じ部活の友達。見た目はまじめなのに中身はかなり元気。頼りになるし頭はかなりいいうちの自慢の心友。

「私は、亜嘉梨の前だよ!美樹はうちの前の席でいい?」

美樹も、同じ部活。李来とは正反対の中身は見た目どうり。でも、最近は小悪魔化していて男子にもモテる。美樹とうちは、小学校の時からの長い付き合いで、お互い1番の理解者になっている。

「いいょ♪じゃぁ、、、、後は男子!はやく決めて~」

「はいはい。言われなくてもわかってるよ。」

「もぉ、翔哉のくせにうるさい(怒)」

美樹と口げんかをはじめた翔哉は、小学校から同じで、うちも結構仲がいい。見た目はチャライけど、意外と恋愛相談すると、一番まともなアドバイスをくれる。だから結構信頼してる。

「まじうっせーわ、、、、で!純斗は、、、、ちっちゃいから、うるさいうるさい美樹の隣でいい?まぁ、、、、、女子はみんなうるさいけど(笑)」

「おい!(女子全員)」

「ちっちゃいはよけいだよ(怒)しかも、ちっちゃいって理由になってねぇし、まぁ、いいよ!美樹の隣で、、(苦笑)」

「なに嫌そうなオーラ出してんの?」

「いや、、なんでもないっす(汗)てか、、じゃぁ義希は一番後ろってこと?」


義希は剣道部の部長で、THE日本男児って感じ。メガネ男子で見た目は草食系男子なのに、中身はまさかの肉食系男子。いまどき風に言うとロールキャベツ男子。しかも性格はSだからM(?)なうちとは、相性抜群!?

「俺はどこでもいいよ。じゃぁ、、俺は、新藤の隣ね!」


いまだにうちのことを新藤って苗字で呼んでる、、うち、男子に苗字で呼ばれたのはじめてかも!?