ミミは草村に倒れ込んだ。 そして目を瞑る。 風に包み込まれ、心地よくなっていった。 「明日は満月か……」 明日の夜もここに来よう。 お団子でも持参して、一人で月見を楽しもう。 そう考えて、ミミは勢いよく立ち上がった。 足の速さに自信のあるミミは、一気に森の中を駆け抜けた。 湖に映った自分の顔が嫌になり、前向きに行こうと決意した。 『きっと、そのうち忘れられるわ』 だって、まだ会ったのは一回だけだもん。