「「……………」」




(……、無言……)



いつもはゲームの話題だったり好きな歌手の話だったり、とにかく李緒と私の間で会話が途切れることなんかないのに今日はお互いの顔をみることすらない



私も李緒も意識は全部お互いが繋がり合っている手に集中する




少しカサついた、ゴツゴツと骨ばった大きな李緒の手…。



それが李緒の手よりも一回り小さい私の手を包み込んでると思っただけで気恥しくてどうにかなりそうになる




でも同時になんとも言い難い幸福感。




外は雪まで降っていて寒くないはずなんかないのに李緒の手とつながれた左手はポカポカとあったかくなってくる



(温かい…)