ドアから少し離れた横の梯子から上にのぼる。

さらに空が近付いた。


ちょうどドアの上だから誰かが入って来ても見つからないはずだ。たぶん。


そのままそこにごろりと寝そべる。


風が長い黒髪をゆらした。

今日は快晴。だけど10月の風は少し冷たい。

来ていた学ランの襟をひっぱる。


(マフラー、もってくればよかった)


そんなことを思いながら目を閉じる。





目を閉じて、風が吹く音に耳をすませていた。



気づいたらそのまま眠りに落ちていた。