NUDE〜彼女の心〜


「え〜…っと…。
あ、展覧会!おめでとうございます」


「あ、はい…。」


「えっと…初めてのことだとお聞きしましたが…今の心境は?」


「そうです…ね、何か…とても不思議な気持ちで。その…とてもありがたいことなんですけど今だに現実味があまりなくて…」


当たり障りのない会話をお互い続けた。


秘書の彼女の手前ってのもあるが、深い話は禁物な気がして。俺たちは今日初めてここで会ったって感じに接した。


だって…素直はこうして前に進めてるんだ、俺との過去なんてほじくり返さなくてもいいじゃないか。素直が辛かった時に傍にいて微力ながらも俺が支えになれてたならそれでいいや…って思って。


だからあくまでも仕事としてこの取材に徹した。


いつかのあの日のように。
俺たちが出会ったあの最悪の対談の時のようにーーー…。