NUDE〜彼女の心〜


状況が理解できなかった。


したくなかっただけかもしれないが、目の前に広がる恐ろしいぐらいの無空間に飲み込まれてしまいそうで俺はとにかく部屋から出ようとした。


なのに、何か…まるで夢の中にいるかのようにグニャグニャと風景がうねりだした。


そして自分の体がやけに重く、スローモーションの中にいるようだった。部屋から出たいのに、廊下からの光を目指しているのにそこへ行くことができない。


そこまでの一歩が長く、重く、そして果てしない。


そんな俺に追いうちをかけるかのように昨日のケンカの声がどこからともなく聞こえはじめたのだが、その声は反響し木霊のように何重にもなって俺を追いかけてくる。


何で…だ?
何だ、こ…れ?

何がおきてんだ…?
素直は…ど…こ……だ…?


もがきながら出口を求めていた俺の意識はそこで途絶え、あとはもう何も聞こえなくて闇に飲まれていった…ーーー。