NUDE〜彼女の心〜


昨日の気まずさから電話なんてしたくなかったんだが…。


意地張ってる場合じゃねぇ。
こんな時間までどこほっつき歩いてんだっ!


俺はイライラしながら時計と窓の外を見つめ。
くそっ…!っと、舌打ちしてから携帯を取りに部屋へ向かった。


だけど…よく考えたらあいつの携帯にかけることって今までもあんまりなかった。


だってあいつが一人で出かけることなんてそうなかったから。

いつも大体一緒に行動してた。
ちょっとの買い物でも、散歩でも。


車イスを押しながら、時には並んでゆっくり歩いて。

まるでスーパーまでの道のりがデートのようだったっけな…。


だからこんな帰りの遅いあいつを心配して電話するなんて…。


妙な胸騒ぎと共に俺はメモリーからあいつの番号を呼び出し通話ボタンを押した。