「えぇ、もちろんっ!!
母があのドレスを持って病室に現れた時、正直…何の嫌がらせだって思ったんです。だって…『結婚はしないっ!』って言ってるのにそんなもの必要ないじゃないっ!って。
でも…やっぱり憧れなんですよね、ウエディングドレスって。『年考えろっ!』とか言われちゃいそうですけど、やっぱり…ね。」
へへへ…と笑うヒサコさんはまるで少女ように可愛らしく、素直の作ったあのドレスを着る事を本当に喜んでくれていた。
「そんなものいらないわよっ!って、突っぱねる私に母が珍しく声を荒げてこう言ったんです。
『あんたはこれ着て幸せにならなきゃいけないのっ!これを作ってくれた人と、これをあんたが着ることを許してくれた人の分まで幸せにならなきゃ…お母さん許さないからっ!』って。」
胸が熱くなった。
おばさんの心遣いや優しさ。
娘を思う気持ち、それから…俺たちのことを思って言ってくれたその言葉に。

