「それに気づかされた時、伝えなきゃいけないことが自分の中になかったってことにも気づいたんです。」
「……?伝えなきゃいけないこと?」
素直が首を傾げると、少し声を落としたヒサコさんはカミングアウトを始めた。
「お恥ずかしい話なんですが…私自身は流行りに疎い方なんです。
あれだけ最先端をキャッチして発信してきといて何なんですけど…ブランド物に興味はないし、それに他人と一緒って苦手で…。
それにいまいち流行りにのれないって言うか、いくら人気といわれても持ちたくないものは持ちたくないし。」
「あ、わかります。
他人とカブるの嫌ですよね」
共感し合った2人は楽しいおしゃべりに花を咲かすから俺は静かにコーヒーを啜った。
「流行ってるから、人気があるから。
だからこれを載せる!載せたら売れる!
それだけの理由で雑誌作ってたんだな…って思ったら申し訳なさと何やってたんだろう…って虚しくなっちゃって」

