「そりゃ大変だな。眠れぬ夜が続きますよ」と、俺は返したんだが。
ヒサコさんは飲んでいたカフェラテのカップをソーサーに置き。
「うちの雑誌をご覧になったことありますか?」
急に改まって俺たちを見てそんな質問をしてきた。
ヒサコさんの手がける雑誌は20〜30代向けの女性誌で、ファッションやら流行りのメイク。時には合コン必勝法など、俺には到底縁のないものだったからそこは素直に『ない』と答え、素直は『毎月ではないけど買うこともあるかな?』と答えた。
「うちは若い女性がターゲットですからやはり流行りだったり人気のもの、またこれから話題になるものに力をいれます。
でもそれってうちだけじゃなくて、他社も流行りを求め、逸早くそれらをキャッチして世に出そうとしますからきっと似たような雑誌はいくらでもあると思います。」
正直、店頭に並んでる雑誌なんて似たり寄ったりでしょ?と付け加えた。

