そんな改まってわざわざ礼なんていいから!っと、断ったんだが娘さんが『どうしてもっ!』と言うので、素直と一緒に『CAFE OLIVE』で会う約束をした。
でも俺は毎月の〆切、娘さんは術後の回復や仕事の復帰目処などに追われ。
お互い何かと忙しくて結局会えたのは梅が咲き出す頃だった。
そんなこんなでやっと会えた娘さんはヒサコさんと言って、くれた名刺には有名雑誌社の名前が書かれていた。
『バリバリのキャリアーウーマン』…ってやつだ。
あの頑固親父とのほほんとしたあのおばさんからヒサコさんが生まれてくるとは…信じ難いものがある…。
名刺とヒサコさんと。
それがらカウンター奥で忙しなく働くヒサコさんのご両親を見て俺はそう思った。
その間にヒサコさんと素直はなんだか盛り上がっていてトークがはずんでいるようで。
「イツキさん!ヒサコさんね、今度自分の記事を書くんだって!」
すごいね!と、俺も会話に誘ってくれた。

