だから正直…驚きはしなかった。
でもその手に握るドレスをどうしたいのかはわからなくて。
「…それで?
お前はどうしたいんだ?」
俺はさっき咄嗟にポケットの中に突っ込んだ小さな小箱をポケットの中で握りしめながら尋ねた。
素直は涙を堪えながら俺を見て。
「イツキさんと…結婚したい。」
揺れる瞳に俺を映しながらそう言った。
「あぁ、わかってる。
大丈夫、そのつもりだ。
じゃぁ…そのドレス、どうしたいんだ?」
再度尋ねれば。
頬を伝う涙をグイッと拭いてからおばさんの顔を見て。
「娘さんに…使ってほしい。」
そう言ってドレスをおばさんに差し出した。

