「おじさんが淹れるコーヒーには敵わないけど…」
そう言ってうちのコーヒーメーカーで淹れたコーヒーをおばさんの前に出した。
家に着く頃、涙も止まり落ち着いたおばさんはこんな失態を見せて恥ずかしいと言い。
それから俺たちに申し訳ないと言って帰ろうとするから、せっかくここまできたんだしいつも飲ましてもらってるから今日はうちのコーヒーでも飲んで行ってと言って部屋に通した。
まぁ素直が『いいから、いいから!うちお客さんなんて滅多にこないから客用カップ使えないの。だから来て来て!使ってみたいの!』なんて言って半ば無理矢理連れてきたようなもんなんだけど…。
おばさんはいつものように『フフフ…』って優しく笑ってコーヒーに口をつけた。
「あらあら…!
コーヒーメーカーも侮れないわね、結構美味しいじゃない」
そんな冗談なんかも口にして。
こうしてるとさっきの涙がまるで嘘のようだ。

