だけどそんなことを考えてその場に突っ立ってる俺に彼女の方が気づいて。
「あ…。」
そう漏らした彼女に慌てて平静を装った。
「よ、よぉ!久しぶり…」
手なんか上げて。
久々に会ったツレに挨拶するように振る舞った。
「しっかし…お前好きだね、この店。」
「…………。」
「……って、俺もか。ハハハ…」
「…………。」
「…………。」
余計なことを口にして空回った恥ずかしさと居た堪れない気持ちでいっぱいだった、、、。
「……座れば?」
彼女はそう言ってアゴでクイッと自分の向かいの席に座るよう促すから。
内心、ホッとしてんだけど。
「…おぅ」
なんて格好つけて彼女の前に座った。

