「ほらほら、この前言ってたマウンテンバイクの子!
今来てるわよっ!ほら、窓際の席のとこっ!」
そう耳打ちされて、バッと窓際を見るとあの日と同じように大盛りカレーを食うNaoが居た。
「−−−−…!!」
もう半ば諦めかけてた。
会いたいと思ってたけど、もうきっと会うことはないだろうって思ってた。
だから今目の前に彼女が居て、会えて嬉しいとか喜ぶとかよりも奇跡を感じて。
でもそれと同時に頭の中は真っ白で、念願の彼女にやっと会えたのに。
目の前に、手をのばせば届く距離にいるのに−−。
なぜか体は動かなくて、そしてやっぱり何を言いたいかも何て声をかけりゃぁいいかもわからない。
「樹くんっ!ちょっと、樹くん!?大丈夫!?」
ボーッと突っ立ってる俺を心配そうに揺らすおばちゃん。

