♂ vs ♀ ~続・男女寮戦争~《完》

「…唯香、転校生だったんだよ」

「えっ…?」

「小学五年生の時だった」

ポツリと話し出した瀬戸内を見上げる。



「あいつ、なかなかクラスに馴染めなくて…」

瀬戸内が、唯香ちゃんのことを語ってくれるのは初めてだ。

あたしは、複雑な気持ちで耳を傾ける。



「その時、俺、学級委員してた。
それで…自分から話しかけるようにした」

瀬戸内は、遠くを眺めている。

「唯香、他に仲いい子いなくて…俺だけ頼りにしてた」

瀬戸内、昔からそういうキャラだったんだ。

瀬戸内の本音を探して、あたしも彼の視線を追いかける。