♂ vs ♀ ~続・男女寮戦争~《完》

「珍しいね」

「…何が?」

「瀬戸内から誘ってくれるの」

ひたすら前だけを見ていた瀬戸内が振り返る。



「お前、最近元気ないから」

「えっ…?」

意外な一言に、瀬戸内を見上げるあたし。



「ちょっと座る?」

瀬戸内の視線の先には、木でできた白いベンチ。

「うん」

あたしもベンチを見てうなずく。



学生鞄をポンとベンチに置いて、ゆったり座る瀬戸内。

あたしは、ヒザの上にバッグを乗せて座る。



「…まだ心配してんの?」

「別に…」

両手でバッグを抱えるあたし。



「気にしてるようにしか見えないけど…」

黙りこんだあたしから視線をそらす瀬戸内。

瀬戸内は体勢を起こして、ベンチに寄りかかった。