♂ vs ♀ ~続・男女寮戦争~《完》

まだストラップがついてない新品の携帯と、念のための説明書も持って登校する。

本当なら、こんな嬉しい日はないはずなのに…

なんだか気が重い。



どうやって、瀬戸内に声かけよう…

もう唯香ちゃんのことには、触れないほうがいいんだろうか。



自分の席に座って、瀬戸内の様子を観察する。

後ろ姿じゃ、怒ってんのかわかんない。

彼の背中を眺めながら、携帯を開いたり閉じたりする。



念のための説明書を取り出して、登録の仕方をもう一度確認する。

どうしたらいいんだろ…

あたしは説明書とにらめっこしながら、ほおづえをついた。



「牧村さん、どうしたの?」

あたしの視界に、学ランが入る。

あたしは顔を上げて、声の主に視線を向けた。