♂ vs ♀ ~続・男女寮戦争~《完》

「瀬戸内」

あたしの声に振り返る瀬戸内。

まっすぐ向けられた視線に、思わず立ち止まる。

「一緒に帰ろう…」

両手でしっかりバッグを抱えて、瀬戸内を見上げる。

結局何も聞けないまま、放課後になってしまった。



「うん」

ぶっきらぼうにうなずいて、背中にバッグを引っかける瀬戸内。

それだけの会話でも、ちゃんと口が聞けてホッとした。



瀬戸内と並んで廊下を歩く。

あまり校内で堂々と二人でいたことはないけど…

今のあたしには、周りの目を気にしている余裕なんてない。



ゆったり歩く瀬戸内の隣を、緊張ぎみに歩くあたし。

やっぱり、学校出てから話したほうがいいか…

横目で瀬戸内の様子を確認しながら、げた箱を通り抜ける。

校舎の外に出ると、隣を歩く瀬戸内を見上げた。