♂ vs ♀ ~続・男女寮戦争~《完》

「どうしたの?」

「…何でもない」

あたしを見下ろす彩木に首を振る。

誰にも食べてもらえないチョコは可哀想だ。

あたしは、もう一度彩木を見上げる。



「…彩木って、チョコレート好き?」

「好きだよ」

迷わず笑顔で答える彩木。



「よかった…」

あたしは手をパンパンとはたいて、ポケットからチョコを取り出す。

「これ、彩木にあげるよ。
本命じゃないけど…」

あまり上手くラッピングできてない袋を、片手で差し出した。