♂ vs ♀ ~続・男女寮戦争~《完》

唇を押さえたまま、人ごみを走り抜ける。

人目を避けて、静かな住宅街に逃げ込んだ。

こぼれそうな涙をこらえて、ひたすら前に進む。



あたし、何こんなに動揺してるの?

瀬戸内は、もうあたしの彼じゃない。

頭では、わかってる。



だけど…

さっき、一度だけ瀬戸内と目が合った。

瀬戸内は、唯香ちゃんの手を離さなかった。

それだけで、なぜか涙がこみ上げる。