「ごめん、待った?」

健太に小走りで近づくあたし。



「全然…
みぃちゃん、今日浴衣なんだ」

健太の視線が、あたしの体に向けられる。

なんだか恥ずかしくて、あたしはうつむく。



「…変かな?」

「いや…可愛いよ」

自信なさげに首をかしげるあたしに、健太は目を細める。



「じゃ、行こっか?」

健太は、今度は自然にあたしの手を取った。

この感じ、あたしはまだ恥ずかしい。

あたしは健太の手を握り返して、小さくうなずく。