あんた、どういうつもりで…

あいつは我関せずで、いつも通り黙々と勉強している。



瀬戸内、あんたがノート入れといてくれたの?

あたしのこと、まだ少しは心配してくれるの?

あたしは、ノートを握って呆然と席につく。



せっかく貸してくれたノート、ちゃんと写さなきゃ…

あいつのノートを開いて、なんとか鉛筆を取り出す。



瀬戸内、どうしてこんなこと…

あたしが、あんたのこと誤解してたんだろうか。



だけど、あたしはもう…



これ以上、誰も傷つけたくない。

健太も、唯香ちゃんも…

そして、ずっと大好きだったあんたも。

あたしは自分の迷いを消して、グッと鉛筆を握りしめた。