♂ vs ♀ ~続・男女寮戦争~《完》

「別に…」

顔を見なくても、声の主はすぐにわかる。

あたしは、彼の声に顔を上げることができなかった。

ただひたすら目の前にある破片をかき集める。



「美月、やめなよ。血でてんじゃん」

「大丈夫」

心配そうな愛菜を振り切って、立ち上がるあたし。

まっすぐゴミ箱に進んで、ガラスの破片をガシャンと投げ入れる。



あたし、何やってんだろ…

瀬戸内の声を聞くと、胸が苦しくなる。

力なくうつむくと、あたしの指から思ったより血が出ている。

やっぱ、痛いものは痛い…



「先生、保健室行ってきます」

あたしはそう言い残して、理科室を抜け出した。