♂ vs ♀ ~続・男女寮戦争~《完》

「うん」

少し迷ってからうなずいた。

あたしの声に、健太が振り返る。



「だけど…
みぃちゃんに言ったことは、嘘じゃないから」

健太のまっすぐな笑顔にドキッとした。

目を大きく開いて固まるあたしに、いつものように手を振る健太。



「…じゃ、数学頑張って!」

「ありがと…」

健太が教室のドアを閉める音を確認して、もう一度振り返る。



ごめんね、健太…

健太に冷たくするのは、怒ってるからじゃない。

自分の中で揺れる気持ちに、あたしは気づいてしまった。

健太にキスされた時、そんなに嫌じゃなかったんだ。



健太の笑顔と、瀬戸内の言葉を交互に思い浮かべる。

あたしは顔を上げると、机の上にコトンと鉛筆を置いた。