♂ vs ♀ ~続・男女寮戦争~《完》

「…嘘?」

恐る恐る唯香ちゃんを見上げる。

大きな瞳が、うるうるあたしを見つめている。



「嘘だよね、美月ちゃん」

「…唯香ちゃん。
ごめん」

「嘘?嘘でしょ…
ねぇ、貴斗!」

すがるように瀬戸内を見上げる唯香ちゃん。

あたしは、何も言えなくてうつむく。



「…嘘じゃない」

瀬戸内の声に、あたしも顔を上げる。



「俺、牧村と付き合ってるから」

はっきり答える瀬戸内に、息をのむ唯香ちゃん。

唯香ちゃんは、両手で口を押さえて固まっている。

唯香ちゃんの目から、ハラハラ涙がこぼれ落ちた。