♂ vs ♀ ~続・男女寮戦争~《完》

「いや、そうじゃなくて…

みぃちゃんには、感謝してるよ。いつも助けてくれて」

分かればよろしい…

機嫌を直して、振り向くあたし。



「でも…俺、一度だけ見たことあるよ。
みぃちゃんが泣いてるとこ」

「嘘…?
そんなことないって」

いつも泣いてたのは、健太のほうじゃん。

そんな情けないとこ、見せた覚えない。



「覚えてないなら、いいや…今の忘れて」

「なんで…?
何かあったの?」

気まずそうに首をひねる健太。

この含みのある言い方、なんだろう…

何かマズイことでもあったのか?



「みぃちゃん、本当に覚えてないの?」

「うん」

あたしに顔を近づけてのぞきこむ健太。

この距離なら、暗くても相手の表情が微かに見える。

あたしは、マジマジと健太を見上げた。