当然、私のような海外旅行が初めての人も居る。
参加者の中にカンボジアに行ったことがある人はいなかった。
ということで、研修。
今回連れて行ってくださる高木先生は、恐い。
そんなイメージがある。
大学2年生の時、春から秋にかけて、強制的に授業をとらなければならなかった。
4月…少し寒かったと思う。春コートを来ている人も居た。
ストールを巻いている人も居た。
大学生らしくというか、帽子をかぶっている人も居た。
高木先生は1回目の授業、入ってくるなり大声で
「教室ではマフラー、コート禁止!帽子も当然禁止!室内で帽子なんて問題外!!」
と言い、教室が震えた。
以降、先生の授業はシーンとピリピリした授業が続いた。
内容はとても分かりやすく、とても興味の出る内容だったが、
とにかく、最初の印象が強すぎて恐かった。
そんなこんなで、研修のある教室に入っていくと、
ポットと、お菓子があった。
前の授業で使ったのかな?
くらいにしか思わなかったけど、
よだれが出そうだった。
私はお菓子が大好きだ。
カバンの中には、10時頃と3時頃に食べるお菓子が必ず入っていた。
高木先生が入ってきた。
自然と背筋がピンとなる。
「お菓子、食べていいよ。お茶飲みながら勉強しましょ」
……………先生好きかも?
ただ、皆も、やはり少し恐いイメージがあるのか固い。
誰も動かないまま、授業が始まった。
私のこの日の研修といえば、お菓子…お菓子…食べたい。
いかんと思い目をそらすと、あ…私好みの、見た目の男の子がいる。
それ以上覚えていない。
残りの研修については、ほとんど放課後に行われるため、
単位いらないし…と、最後の1回以外バイトを優先させてしまった。
なっちゃんは、どうしていたか知らない。
この時も、まだ、なっちゃんの携帯番号を知らなかった。