有美の首に短剣を当てていたのもこいつ。


「シキ様は余程あの人間を気に入ったのですね?」


「あぁ。だからミゲル、お前でも有美を傷つけたりしたら、俺はお前を許さねぇ。」


それを聞いてクスクスと笑うミゲル。


「シキ様、変わりましたね?」


「何がだよ。」


「今までのシキ様でしたら、誰かの為に誰かを怒るなんて事、しなかったではないですか。」