「瑠歌…!!」



 肝試しのコースをゴールすると、理彩が心配そうな顔で走り寄って来た。



 「大丈夫だった…?」


 『……理彩』


 「え…?」



 あんなに嫌だった肝試しが…ちょっとだけ、


 楽しかったんだ…。



 『…細工してくれて、ありがとう』


 「どういたしまして!!…って、やっぱばれてた?」



 それから――‥



 『…あたし、やっぱり…宮田の事、好き』


 「え、」


 『…何?』


 「いや…瑠歌の口から初めて、好きって聞いた気がする」


 『…そうかな?』


 「そうだよ!!…何か、良い事あった?」


 『…そうだといいね!!』



 今あたし、”恋する乙女”の顔…してるのかな?