思いだすと、疲れが増すよ…。



「ひな、ちょっと」




…なぁに?




舜くんに呼ばれ、リビングから出ると…。




「………?」




1枚の写真を差し出された。




……これって、私と、近所のお兄ちゃん…。



ほとんど覚えてないけど、お母さんが見てたアルバムによく一緒に写ってた子。




どうしてこの写真を、舜くんが………?




「それ、俺」




ボケッとしていたら、舜くんがそういった。




…え、これ、舜くん!?




………どう見たって、違うでしょ。




…で、でも、言われてみれば…。




私は写真のお兄ちゃんと舜くんを見比べる。




目とか、笑い方とか似てるかも……。




何回も何回も見比べていると、バッと写真を取られた。




「あっ…………」



「わかった?10年越しの片想い」




視線を落として薄く笑う舜くんに、私は驚愕。




じゅ、じゅ…………!?




「10年も片想いしてたのっ!?」




こんな私に!?




「まーな。どっかのアホ面に、10年以上恋してた」




アホ面って……。