中庭にあるやけに背の高い時計。



いつも微妙に時刻のずれている時計。




1時50分を指していた。



『2時にお化け屋敷』…



まだどこかにいるかも知れない娘のことも気にならないわけではなかったが、俺にはどうすることもできなかった。




あれが精一杯の俺の愛情だった。




「そろそろ、俺回ってくるわ!あとは頼んだぞ!」



汗だくになりながらやきそばを炒める生徒の肩に手を置く。