* * *


咲良お姉ちゃんの部屋に行き、真ん中に位置するテーブルに座った。


「順序を追って、よく説明して?」

「うん……っ」

咲良お姉ちゃんは優しい目で私を見つめて、説明をするよう指示する。


まずは本多君という学校1モテて、私の好きな人であること。

その人に恋愛に関することを指導してもらっていること。


そして今日あった、いきなり本多君が気を損ねて乱暴にキスしてきたってこと。


「……それで泣き出したんだね?」

「うん……」

私がうなずいたとき、咲良お姉ちゃんは何かを考え出した。


その何かがお姉ちゃんの口から出ることを、黙って待つことにした。