あたしたちは、 歩果と沙希の待つファミレスへと向かった。 「朱音! 遼く…ん……」 あたしの様子を見た歩果は、言葉を失った。 あたしは放心状態のまま、遼に支えられて歩いていた。 手にはビリビリに破れたあたしの服。 そっと歩果と沙希の前に座った。 「遼くん…」 歩果が遼を見て呟いた。 遼は眉間にしわを寄せてつらそうに首を横に振った。 「蓮、もう帰ってこねぇかも」 「え……」 遼が低い声で呟いた。 歩果と沙希は戸惑っていた。 あたしの目からはまた涙が零れた。