銀盤少年


ケンちゃんも仁君も、大きなハンデを乗り越えて戻ってきたんだ。


技術の差は努力で補えばいい。今の俺ならそれが可能だ。


スケートが好きだから。滑るのが大好きだから。


あの時の、フィギュアスケートを始めた時の、滑る喜びを思い出した今の俺ならきっと……。


それに、俺一人だけが立ち止まるわけにはいかないだろ?


決意と始まり。


今この瞬間、新たな一歩を踏みしめたんだ―――






(ところで彼女の成績は?)
(国内ジュニアでは無敗だよ。ライバルがいないから)
(ですよね……)