銀盤少年


上位六人が全日本選手権に特例で出場出来るから、フリーでなんとしても順位アップを狙いたい。


兎にも角にも、今日のフリーが全てを決める。


今まで積み重ねてきた集大成を魅せる時だ!


「で、この滑走順ねぇ」


先生が溜息をつく。


釣られて俺も溜息を一つ。はぁ……。


フリーの滑走順が決まった。ショートの順位から六人ずつグループを分けて、そのグループ内の滑走順を抽選で決めるのだが、俺は相当クジ運に見放されているようだ。


最終グループの第一滑走が仁。その次は狼谷で、俺はなんと第三滑走。


まるで謀ったかの如く、ショートの上位三名が順位通りに滑ることになったのだ。


「よりにもよってこの二人の後に滑るとか……」


しかも表現力に定評がある狼谷が直前とはとことんツイてない。絶対比較されるっつーの。


「先輩なら滑走順なんて関係ないですよ!」