銀盤少年


兎に角、良いスタートは切れた。


この流れに上手く乗って、ケンちゃんも良い演技をすれば……。


「……結局カズか」


なんとか間に合ってくれよ。頼むから。






次々と演技が終わる中、第六滑走者の演技が始まるとケンちゃんがリンクサイドに姿を現した。


音楽プレーヤーを聞いていたが、俺達の姿を見つけるとイヤホンを外してジャージのポケットにしまった。


そして草太君ほどではないけど、眉尻がピクリと反応した。


「草太は?」


「45.60で現在二位だよ」


「そうか。で、なんで橋本朝飛が衣装を着ている」