銀盤少年


それにこれを乗り越えれば、俺はもう一つ上の領域に行くことが出来るかも知れない。


とはいえ、今は時間がない。


JGPSは八月末に開催される。しかも俺は初戦でのエントリー。


一ヶ月もない状況で、この難しいプログラムを物にするのはまず無理だ。


「悩みどころだね。でも答えは出てるんだろ?」


「まーな」


ヒロは全てお見通しだ。


付き合いはまだ短いのに、もしかしたら先生や草太よりも俺のことを理解してるかもしれない。


頼りになるんだかおっかないのか。不思議な男だ。


「んで、ヒロはなんの用なんだ?」


すっかり俺の合宿話になってしまったけど、本当は話があるからとヒロが家にやって来たのだ。


イケメンクォーターの登場に、母さんのテンションが物凄く上がったのは言うまでもない。